2004年度秋季九州地区
中学・高校ディベート大会ルール

第1条(論題・定義・プラン

本大会の論題は、中学の部・高校の部ともに、以下のように論題及びプランを定めます。なお、プランは政策実施の具体的方法です。

 論題 「日本は救急車の利用を有料化すべきである、是か非か」
 プラン 1 救急車利用料を1回1万円とし、利用者が支払う。
          2 利用料は、自治体の一般会計に入れる。
     3 実施は 2005年4月1日からとする。

第2条(チーム編成)
 1 各学校1チームとし、10名以内の生徒と引率教師1名によってチームを編成します。
 2 生徒はスピーチを行うディベーター5名と援助を行うサポーターとに分かれ、試合に参加します。

第3条(試合のフオーマット)
 以下の形式、順序により試合を行うことにします。
 肯定側立論の検討  肯定側立論   3分
    (12分間)  否定側準備時間 1分
           否定側質疑   2分
                     否定側反駁   3分
           肯定側準備時間 1分
           肯定側反駁   2分
 否定側立論の検討  否定側立論   3分
    (12分間)  肯定側準備時間 1分
           肯定側質疑   2分
                     肯定側反駁   3分
           否定側準備時間 1分
           否定側反駁   2分
 総 括(6分間)    否定側・肯定側準備時間 2分
           否定側総括   2分
           肯定側総括   2分

第4条(試合の進行)
 1 試合は司会者が進行し、ディベーター、サポーター、聴衆はその指示に従わなければなりません。
 2 スピーチは時間内に行うこととし、時間を超えて述べた内容は無効とします。
 3 各ステージの担当者は1名とし、1人のディベーターが2つ以上の担当はできません。
   ただし、相手の質疑に対する応答は、立論担当者が行います。
 4 サポーターは、準備時間にディベーターとの協議にのみ参加できます。

第5条(立論のスピーチ)
 1 肯定側立論では、第1条に示されたプランから発生するメリットを述べ、論題を肯定すべきことを主張します。
   否定側立論では、第1条に示されたプランから発生するデメリットを述べ、論題を否定すべきことを主張します。
 2 メリットとは、プランから発生する好ましい影響のことです。
   メリットを述べるには、@ラベル、A発生過程、B重要性の3つのことを示さなければなりません。
   ラベルとはメリットの内容を示す短い言葉です。
   発生過程は、プランからどのようにメリットが発生するか、について明らかにすることです。
   重要性は、メリットがなぜ好ましい影響であるのか、について明らかにすることです。
 3 デメリットとは、プランから発生する好ましくない影響のことです。
   デメリットを述べるには、@ラベル、A発生過程、B深刻性の3つのことを示さなければなりません。
   ラベルとはデメリットの内容を示す短い言葉です。
   発生過程は、プランからどのようにデメリットが発生するか、について明らかにすることです。
   深刻性は、デメリットがなぜ好ましくない影響であるのか、について明らかにすることです。
 4 述べることのできるメリット、デメリットは、1つとします。2つ以上述べた場合は、それらを無効とします。
   ただし、メリットがデメリットに転じること、デメリットがメリットに転じるとの反駁は認められます。

第6条(質疑のスピーチ)
 1 質疑においては、質問する側がコントロールして立論の内容に関する質問を行い、質問を受ける側は応答します。
 2 質疑で明らかになった内容は立論の補足内容とし、質問は反駁とはみなしません。

第7条(反駁のスピーチ)
 1 肯定側立論の検討における否定側反駁においては、肯定側の述べるメリットの発生過程、重要性を否定する反論を行います。
   その後に行われる肯定側反駁においては、否定側反駁に対する反論を行います。
 2 否定側立論の検討における肯定側反駁においては、否定側の述べるデメリットの発生、深刻性を否定する反論を行います。
   その後に行われる否定側反駁においては、肯定側反駁に対する反論を行います。
 3 肯定側立論の検討における肯定側反駁では、肯定側立論において述べた議論と無関係な議論を述ベることは認められません。
   同様に、否定側立論の検討における否定側反駁では、否定側立論において述べた議論と無関係な議論を述べることは認められません。

第8条(総括のスピーチ)
 1 総括においては、第1に、立論と反駁の内容を整理し、メリットとデメリットの発生、及び重要性、深刻性の主張の成立の程度について述べます。
 2 第2に、メリットの重要性とデメリットの深刻性とを比較し、量的、質的に優っていることを述べます。
 3 第2の比較について述べることにおいては、審判、聴衆に受け入れてもらえると考えられる何らかの明確な比較の基準や視点を示すようにします。
第9条(コミュニケーションの責任)
 1 すべてのスピーチは、発音や速度、声量に十分配慮しなければなりません。
   相手チーム、審判はもちろん、ディベートに初めて接する聴衆にも聞き取れることをわかりやすさの基準とします。
   この基準に達しないスピーチは、判定の対象としません。
 2 すべてのスピーチは、その内容をいくつかの項目に整理し、それぞれの項目に番号(ナンバリング)と見出しを付けて(ラベリング)、全体の構成、各項目の位置付けを明示するようにします。
 3 質疑、反駁においては、相手のスピーチの内容のどの部分に対して行うのかについて明示しなければなりません。

第10条(議論)
 1 メリット、デメリットの発生過程、重要性、深刻性のスピーチ、またそれらを否定する反論、相手の反論を否定する反論は、すべて議論として述べられなければなりません。
 2 議論とは、結論を示して、その結論が正しいことを明らかにする根拠を述べることです。たとえば、メリット発生の議論とは、あるメリットが発生することを結論とし、その結論が正しいことを明らかにする根拠を述べることです。また、反論の議論とは、たとえば、相手が述べるデメリットが深刻ではないことを結論とし、その結論が正しいことを明らかにする根拠を述べることです。
 3 根拠の1つに、証拠資料があります。証拠資料は、信頼性の高い文献等からの事実報告、統計データ、専門家の見解等を必要な範囲で口頭で引用したものです。審判は、その信頼性や引用の適切さを観点として、証拠資料を評価します。
 4 もう1つの根拠として、論理的な理由付けがあります。一般的に認められることがらを材料に論理的に結論が正しいことを明らかにすることです。審判は、一般性や論理性を観点として、論理的な理由付けを評価します。
 5 反論の議論は、相手の議論に対してすべて行う必要はなく、勝敗にかかわる範囲で効果的に行うようにします。

第11条(反則行為)
 1 以下の行為を反則行為とします。
  @ 第4条において定められた試合の進行を妨げる言動
  A 試合中にチームのメンバー以外の者と言葉や情報を交わすこと
  B スピーチ中のディベータへの口頭でのアドバイス
  C ねつ造や改変した証拠資料を述べること
  D 相手チーム、審判、聴衆に対する非礼、不快感を与えるような言動
  E  大会の趣旨を損なったり、運営の障害となるような言動
 2 ディベーターは、相手チームに反則行為があったと思える場合は、各ステージのスピーチにおいて指摘することができます。
   あるいは、肯定側総括のスピーチの終了直後、審判の許可を得てアピールすることができます。
 3 審判によって反則行為が認定されたチームは、実行委員会の判断でその試合を敗戦としたり、大会失格としたりするなどの処分を行うことがあります。

第12条(勝敗の決定)
 1 試合終了後、複数の審判が各自1票を投票し、投票数の多いチームが勝利を得ます。
 2 審判は中立の立場から立論、反駁、総括のスピーチを総合して検討し、メリットの重要性とデメリットの深刻性との大小、あるいは優劣を比較し、より大きい、あるいは優劣において上位と認められるメリットあるいはデメリットを述べたチームに投票しなければなりません。
 3 審判は、第10条に従って、立論、反駁、総括のスピーチのそれぞれの議論における根拠の有無、根拠の優劣を基準とし、メリット及びデメリットの発生の程度、重要性及び深刻性の大きさについて総合的に検討しなければなりません。
 4 審判は、第9条に従って、コミュニケーションの評価を行わなければなりません。評価は3点を基準とし、優劣によって1点ずつ5点まで加点、あるいは1点まで減点するようにします。
 5 審判(主審)は勝敗の決定についてのコメントを行います。その後、その内容についての質問は受け付けるが、抗議は受け付けないこととします。

第13条(順位の決定)
 中学・高校各部3試合(肯定・否定は最低1試合)を行い、勝利数・投票数・コミュニケーション点で順位を決定します。上位3校を表彰します。 

第14条(その他)
 このルールに示したこと以外に必要とされることは、実行委員会において決定し、必要な範囲で参加者に知らせます。

 

戻る